“いつも変わらずここにある”安心して帰って来られる場所を目指して 宿泊部 宮澤暁

リゾートホテルでの仕事に憧れ、日本有数の高原リゾート軽井沢にある宿として「万平ホテル」の門戸を叩いた宿泊部の宮澤。「ここで働けば、素敵なホテルスタッフになれるのではないかと思って」と、2006年の入社当時を振り返る宮澤は、現在ホテルを訪れたお客様と最初のコミュニケーションを行う重要任務・フロントカウンターを担当。いわばお客様といちばん距離の近いスタッフである彼女に話を聞いた。

どんな些細なことでも、滞在中にお客様が発する“サイン”を見逃さない

万平ホテルに入社して最初に感じたのは、人のあたたかさ。
スタッフ同士でも困っている人がいれば声をかけ合い、必ず助け合います。そういうところが自然と業務にも出ていますし、お客様の安心にもつながっているのではないでしょうか。お客様とスタッフの間には常にやさしい空気が流れていますし、「また来たい」と声をかけていただいたり、再びこの場所でお会いできたときなどは、本当にうれしい気持ちになり、自然と笑みが溢れています。

お客様をお迎えするうえで気を付けていることは、お客様が発する“サイン”を見逃さないことです。楽しい時間をより一層盛り上げていくことは当然のこと、ときに不安なご様子や、なにか疑問に思っている様子など、ネガティブなサインは特に見逃さないよう気を付けています。滞在中、少しでもそうした「?」を解決できないまま過ごされると、お客様にとってせっかくの素敵な思い出が曇ってしまいますから。

お客様は、万平ホテルにとても期待をしてくださっています。私たちはその思いをしっかり受け止め、日々忘れず、お客様のご期待以上をご提供できるように努めています 。
例えば、お客様とのやりとりやリクエストを詳細に残し、スタッフ同士で情報を共有。長期滞在のお客様がどこに食事にお出かけになったかを残し、食の好みを把握することで、次のお食事の相談を受けた際にスムーズにご提案ができます。また、毎年来てくださるご家族様はお部屋割りを作成しています。見返すとご家族の歩みが分かったり、お子様の成長を一緒に見守ることができます。こうした取り組みも、長く愛していただいている万平ホテルだからこそできることだと思います。

お客様の要望をすべて叶えることは難しいことかもしれません。しかし、ホテルを訪れるみなさま一人ひとりの思いに応えたいと真摯に向き合うことが、自然と熱意に繋がっているのだと思いますし、「万平ホテルなら任せて大丈夫」という信頼関係に繋がっているのではないかと思います。

お客様とスタッフが真心で接する
万平ホテルならではのアットホームな雰囲気

私が結婚した際、まるで家族のことのように喜んでくれたお客様がいらっしゃいます。「今度来たときに必ずドレスの写真を見せて」とおっしゃってくださり、次のご宿泊の際に嬉しそうに見てくださいました。
また、休館前最後の日の2023年1月3日には、チェックアウトの際に別れがさみしいと涙を流してくれたお客様がいらっしゃいました。私もその熱い思いが嬉しくて、一緒に涙ぐみながらお会計をしました。こんなに思っていただいているのだと、あたたかい気持ちで胸がいっぱいになりました。忘れられない出来事です。こんな素晴らしい出会いが生まれたこのホテルに感謝しています。

万平ホテルは、いつもみなさまが帰ってこられる場所として、長きにわたりこの地にあります。
2023年には「クローズ前に来たくて」と、たくさんのお客様がご来館・ご宿泊され、みなさまから大きな「万平愛」を感じました。リニューアルへの期待や不安を口にされ、スタッフ以上に万平ホテルのことを考えてくださっていることをひしひしと感じ、万平ホテルはこんなに愛されているのだと、胸が熱くなりました。

リニューアルオープンを迎えた際には、待っていてくださったみなさまに最大限の感謝をお返ししたいと考えています。今までたくさんの方に支えられてきた万平ホテルを受け継ぎながら、これからもずっと愛していただけるように努めてまいります。また、これまで万平ホテルを知らなかったみなさまにも私たちの魅力を伝えられる一員でありたい。先輩達のように「あなたに会いにきたよ」とたくさん言っていただけるそんなスタッフを目指しながら、新しい「いつもここにある万平ホテル」をつくっていきたいと思っています。

宿泊部 アシスタントマネージャー 宮澤 暁
2006年万平ホテルに入社。フロントカウンターにて、主にチェックイン・チェックアウト業務を担当。ホテルを訪れたお客さまと最初のコミュニケーションを担う。

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